【ひとりで株式会社設立】私が起業にあたって会社設立でやったタスクリストまとめ
今回、基本的にひとりで株式会社設立の作業をしました。
しかしネットで検索しても全ての項目を網羅しているタスクリストみたいなものが見つからず、様々な情報が分散しているため今回、株式会社設立にあたってのタスクリストを作ってみることにしました。
細かい内容はネットで検索すれば出てきますが、これを見れば「何をやればいいのか」全部わかると思います。
ぜひ、これから起業される方の参考になれば幸いです。
株式会社設立のタスクリスト
ちょうど知り合いも会社設立をしたのですが、費用節約のため全部自分でやったらしいのですが、節約できた金額に対してかかった手間が膨大すぎたので、今回、司法書士の方に一部作業をお願いしています。
しかし、司法書士に支払った報酬は僅かなものであり、これは使う価値が十分ありました。またひとり会社設立のため会社設立freeeを利用しました。
これも工数削減に大きく貢献していますので、これから会社設立される方は是非検討された方が良いと思います。freeeはかなり便利ですよ。
企業の公式サイトを用意する
事前に公式サイトを用意しておきましょう。
私はレンタルサーバーとしてエックスサーバーを使っていますが、エックスサーバーとワードプレスで公式サイトを作っておくと便利です。
なぜなら、この後の各種プロセスで「公式サイトのURL」を聞かれることが多いからです。
オフィス契約、銀行口座開設など様々なシーンで公式サイトの有無が聞かれます。そこからサイトの制作方法を学んで作っていたら時間がかかってしまいます。とはいえ外部の会社に公式サイト制作発注するほどの完成度の高いものは不要です。事業概要がわかればいいのですから。
できれば公式サイトのドメインだけは前に取得しておくと良いと思います。各種審査でどこまで見ているかは不明ですが、私ならそのドメインが1週間前に取得されたものか、1年前なのかチェックしたくなるからです。自社ドメインではなく、例えばamebloを間借りしているような企業公式サイトがあるとするならば、本気で事業をやろうと思っているのか、姿勢に対して疑問を持たれるかもしれません。
ちなみにドメインはWHOIS検索で誰でも検索できてしまいます。簡単に検索できてしまうので私が審査担当ならドメインの中身を知りたくなってしまいます。
法人実印作成(5分)
【法人印鑑】柘植(つげ) 法人設立3本セット(amazon)
法人実印はどこでも作れますが、私はamazonで作成しました。なんと3本セットで3000円で作れます。一般的には1万から2万円以上はしますので破格です。値段は安いのですが質は全く問題なし。遅くても5営業日程度で届きますからスピードも早いです。
実印を使うケースが多い場合は耐久性の高い高価な印鑑を注文してもいいのですが、本当に頻度高く使うことがあるのか?考えた方が良いです。
個人の印鑑証明入手
個人の印鑑証明書を2枚入手しておきましょう。これは会社当時をするにあたって必要になります。
オフィスを契約する(自宅、またはバーチャルオフィス)
どこをオフィスにするか決めましょう。自宅でもいいですが、これ以降の会社設立の作業では住所は重要な役割を果たします。個人的には郵便の転送業務もしっかりしているバーチャルオフィスがおすすめです。
私は全国にオフィスを持つ「ワンストップビジネスセンター」を選択しました。ここは対応もスピーディーで、契約書もクラウドサインを使っているので凄く業務が効率化されていておすすめです。
ちなみにバーチャルオフィスも審査はあります。結構ちゃんとしている厳しい審査です。公式サイトを持っているか聞かれるので重要です。
会社住所は登記完了に下記のサイトで誰でも検索できるようになります。自宅を登記した場合、自宅住所が会社と紐づいた形で公開されてしまうのでプライベートは全く無くなります。そもそも自宅がマンションの場合、住民規約上、登記不可だったりするといろいろ問題になりますのでバーチャルオフィスがおすすめです。
尚、バーチャルオフィスだと銀行口座が開設できないという話をネットで見かけますが、これは必ずしもそうとは言えません。こちらの記事で少し書いています。
資本金を決めて用意しておく
資本金を500万円とするならば、それを個人の口座のどこかに新規でまとめて振り込んでおく必要があります。
いわゆる個人口座間でお金を移動させて、その500万円は法人設立の資金であるということを証明する必要が後ほどの会社登記申請で必要になるからです。先回りして入金を確認できるよう通帳に印字してコピーをとっておけばこの後の作業が楽です。
ちなみに資本金は200万円以上にしましょう。1円でも会社は作れますが、各種審査において資本金の低さはネックになる場合があります。そもそも1円だと会社設立の瞬間から売上入金がないと、役員報酬における健康保険、社会保険の会社負担分を捻出することができません。つまり会社設立初月で資金がショートします。役員報酬がゼロ円で始める方法もできなくはないですが、いずれにしても各種審査においてデメリットにしかなりません。
200万円以上が用意できないなら、まずは起業に向けてお金を貯めるところから始めましょう。
会社設立freeeでアカウントを作る(1分)
会社設立freeeのアカウントを作りましょう。
こちらで作成できます。
会社設立freeeの手順に沿って各種入力(10分)
会社設立freeeのアカウント作成後、会社設立freeeので手順に沿って会社概要を埋めていきます。主に下記を入力していきます。
・会社名
・会社住所
・代表者名
・事業内容
・資本金
・決算期間の設定
・電子公告の設定
・個人の印鑑証明
・法人実印
この項目をご覧いただけるとわかるように、このタイミングで「会社住所」「資本金」「個人の印鑑証明」「法人の実印」が必要になります。ここでバタバタしないように今回のタスクリストの冒頭で既に「会社住所」「資本金」「個人の印鑑証明」「法人の実印」の対応をしているわけです。
freeeの電子公告サービス申し込み
株式会社の場合、決算の結果を官報に掲載するか、Webに掲載するか決めなければなりません。今回、freeeが用意している電子公告サービスを使うことにしました。freee会計と連携でき、freeeが用意したURLページで公開できるからです。
実はこの後にfreee登記おまかせコースで行政書士に登記申請のおまかせをするのですが、実は定款には電子公告のURLを記載する必要があります。ここでfreeeの電子公告を使わないのであれば自分でURLを用意して決めなければなりません。
私はレンタルサーバーを持っていますのでURLは決められますが、そこに掲載する内容をfreee会計と連携すれば自動で作れる機能があるので手間を軽減するためにfreeeの電子公告を使いました。
freee会計の年額に申し込み
会計業務を簡単にしてくれるfreee会計に年額で入会しました。もちろん入会しなくてもいいのですが、入会すると電子定款を認証してくれる金額が通常であれば5000円程度かかるのですが、0円になるというサービスを受けられます。
freee登記おまかせコース申し込み
freeeには投資申請の手順も全部掲載されています。
しかし役所に出向く時間や書面を揃えて一発で申請を終了させられない場合は何度かやり直しが発生したという話を同じ時期に起業した知り合いから聞いたため、ここでfreee登記おまかせコースに申し込みました。
私の場合は3万円支払えば全部やってくれした。
おまかせコースを選択するとfreeeから紹介された司法書士と連絡を取りつつ、送られてきた書類を記入して返信するだけで終了となります。
ちなみに会社設立にあたって様々な書類を用意する必要はあります。ただし司法書士から必要な書類の通達が来るので、それに沿って用意すれば問題ありません。
登記の日を司法書士に伝える
会社設立日=登記申請をした日
となります。よっていつ登記をするのか司法書士にメールで伝えます。
登記が5営業日で完了
一般的に登記は2週間ほどかかると言われていますが、登記申請をした日から僅か5営業日で登記が完了しました。
具体的には月曜日に登記申請して金曜日に完了したという感じです。これはタイミングがよかっただけで、一般的には2週間くらいはかかるようです。
その後、司法書士から登記完了メールをいただき、司法書士から書類が送らてきます。その書類の中には印鑑カードも含まれています。
会社設立が完了すると下記のサイトに掲載されます。こちらの法人番号=法人のマイナンバーカードのようなものは必要なので自分の会社のページはプリントアウトしておくことをおすすめします。
会社設立freeeに書かれているマニュアルに沿って作業を進める
ここからは役所に会社設立完了にあたっての書類を提出する作業です。このフローも会社設立freeeには書かれています。
下記は私が横浜で起業したケースになります。都道府県によって若干差異あるようですが、その点も会社設立freeeには書かれていますので便利です。
ちなみに①②④⑤は丸1日かかりました。③は午前中だけで終わった感じ。代行でやってくれるサービスもあるようですが時間があるなら自分でやった方がいいと思います。
①法務局に行く
登記簿謄本(登記事項証明書)を5枚入手(1枚600円)
法人の印鑑証明を1枚入手(1枚400円)
②年金事務所に行き以下を提出
健康保険・厚生年金保険新規適用届(freeeのページからダウンロードできる)
登記事項証明書(原本)※原本が必要とあるがコピーで済みました
現地で別途記入資料あります。この時点で役員報酬を決まっている必要あります。なぜなら役員報酬の金額によって年金、社会保険の金額が決まるため書類に報酬金額を記入する欄があるからです。
ちなみに個人のマイナンバーカードか、番号がわかるもの
もしくは年金手帳を持参しておきましょう。記入資料に番号を記載する必要があります。
③税務署に行き以下を提出
・法人設立届出書
・青色申告の承認申請書
・給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
これらは全部、会社設立freeeからダウンロードできますので楽です。よく分からない資料ではありあすが会社設立日=登記した日をfreeeに入力した上で書類をダウンロードすると各所にチェックが入った状態でダウンロードできるので、追加で記入する部分が私の場合(ひとり株式会社)はありませんでした。
実印などを押して提出です。
④都道府県税事務所に行き以下を提出
・法人設立届出書
・定款のコピー
・登記事項証明書のコピー
基本的に記入して提出するだけで終了です。
⑤市役所に行き以下を提出
・法人設立届出書、定款のコピー
・登記事項証明書のコピー
基本的に記入して提出するだけで終了です。
法人銀行口座開設
私の場合は「住信SBIネット銀行」で開設しました。
なぜなら会社設立freeeでお勧めする4つの銀行のひとつだったからです。
こちらの記事でも書いていますが1営業日で口座がつくれました。
法人クレジットカード取得
「住信SBIネット銀行」で口座開設後、さらに1営業日で「住信SBIネット銀行」のクレジットカードの審査がおりました。いくつかクレジットカードの種類があるのですが、年会費無料、ネット申請だけで完了する「住信SBIネット銀行」のクレジットカードは必ず、「住信SBIネット銀行」の口座を持っていることが前提となります。
よって「住信SBIネット銀行」で法人口座開設→「住信SBIネット銀行」でクレジットカード作成(実際はライフカードが受託している)という流れが効率的です。
反省点
会社設立にあたってネット記事をめちゃくちゃ検索して事前に情報入手しました。そこを見ると
登記簿謄本(登記事項証明書)を10通必要といった記事も見かけました。しかし私はそこまで必要がないので枚数を絞って5枚だけ入手(1枚600円、合計3,000円)したのですが、それでも多かったようです。
これは行政によって異なるのですが私の場合、役所に提出する登記事項証明書の多くはコピーで問題なかったのです。さらに銀行に提出するにあたってもコピーを取られて原本は返却してくれました。
結局、実際のところ原本を提出したのは「都道府県税事務所」だけであり、それ以外はコピーで問題なし、もしくはコピーを取られて原本は返却されるというケースが多かったのです。
「登記事項証明書は発行から3ヶ月以内のものが必要」といった縛りもあるので、1枚600円とはいえ、起業初期ではいろいろとお金がかかる中で、結構な無駄になってしまったなぁ、と思います。
足りなかったら追加申請すればいいので、無駄に取得しておく必要はないと思います。
まとめ
駆け足になってしまいましたが、ここまでで会社設立の最初は終了です。この後、役員報酬などのタイミングで税務署への納税などの作業がルーチンで発生していきます。
細かい部分はまだ書き足らないところもあるので、随時記事はアップデートして完成度をあげていきたいと思います。
少しでも起業を目指すみなさんの参考になれば幸いです。
とりあえず、会社設立の意思があるなら法人印鑑を作っておくのがいいと思います。安いし無駄にならないし、そこそこ作成まで時間がかかるし、ないと何も始まらないからです。
【法人印鑑】柘植(つげ) 法人設立3本セット(amazon)