話題のTikTokをゲームのプロモーションに使えないか考えてみよう
最近CMで見かけるTikTok(ティクトック)という短い動画を使ったSNS(ソーシャルネットワーキング)ですが、中高生から20代前半を中心に大人気となっています。
現在までの勢いを見る限り2018年後半にかけて、さらに勢いを増し、インスタグラムに迫る人気ツールとなること間違いなさそうです。そんなTikTokですが、既にレコード会社などがプロモーションツールとして活用しつつあり、プロモーション効果も生み出しつつあるのですが、今回はゲーム向けプロモーションの可能性ついて分析してみたいと思います。
Tik Tokってそもそも何?
ゲームの宣伝マーケティングを専門でやっている人にとっても、まだ未知なるメディア媒体であるTik Tok(ティクトック)。しかし、10代の間ではもはやなくてはならないツールとして広まっている動画と音楽を使ったソーシャルコミュニティアプリです。
TikTokでは約30〜15秒というTVCMのように非常に短い映像で構成されており、TikTok側から提供された個性的なサウンドや、映像エフェクトなどを利用してオリジナルの映像作品を簡単に作成し、全世界に向けて発信ができるようになっています。
これまでカッコよくてイケている映像をつくろうとすると特殊な能力が必要だったのですが、Youtubeやニコニコ動画などに比べてTikTokは映像制作に対するハードルが圧倒的に低く、かつ、クリエイティブな能力がなくても、ちょっとしたアイディア次第で注目を集めるカッコいい動画を作れてしまいます。
これによって新しい才能が続々と発掘され、Youtuberのような有名人もTikTokでは生まれつつあります。
Youtubeにおける有名人をYoutuberという名称で呼ぶ一方で、TikTokではTikToker(ティクトッカ―)と呼ばれています。
Youtuberになるよりも、もっと気軽にスマホがあれば誰でも参加できてしまうというハードルが低さが中高生を中心にウケた結果、TikTokは2016年誕生とまだ新しいサービスでありながら、最近ではスマホアプリの分野においてはYoutubeを超える成長を世界規模で遂げています。
日本国内でも、野生爆弾くっきーさん出演のCMを最近頻繁に見かけるようになりましたので、なんとなく知っているという人も増えつつあるかもしれません。
まだインストールしていない方はこちら
Tik Tokユーザーはインスタ、荒野行動(PUBG等バトロワ系)もやっている
ダンスと音楽で構成された動画投稿サイトであるTikTokゆえに、ゲームとは全然、縁はなさそうと思い込んでいたら、これが大きな間違いです。
2018年6月に実施したこちらのAppBankの調査によると、中高生の間で流行っているアプリとして2位のインスタを押さえて1位にTikTokがランクインしていますが、
注目すべき部分は、なんと第3位に「荒野行動」がランクインしている事実を見逃すわけにはいきません。
荒野行動といえばFPS(First Person Shooting:一人称視点シューティングゲーム)から派生したゲームで、硬派なゲームのイメージからすると女子中高生が遊んでいるイメージなんて全くないのですが、最近の女子中高生の間ではTikTok、インスタ、荒野行動が大流行しているようです。
実はいずれもコミュニケーションアプリとして使われているようで、荒野行動は協力プレイを通して友達とのコミュニケーションを深めるモンスターハンターポータブル的な役割を果たしている様子。
この現象については当サイトの下記の記事でも特集していますので合わせてチェックしてみてください。
【考察】インスタを超えた!?荒野行動、PUBG(バトロワ系)が女子中高生に大人気の理由
というわけで、これらの状況から推測すると
・TikTokユーザー≠ゲームユーザーではないけれど
・コミュニケーションツールとして荒野行動を使用しているらしい
→ということは
ストレートなゲーム訴求ではなく、みんなと繋がる一緒に楽しめる
コミュニケーションツールとしてのゲーム訴求なら伝わるかも!?
・とはいえ、TikTokは中高生がメインなので可処分所得は低めと推測され
よって広告で獲得してもマネタイズ化しにくいかも
といった状況がなんとなく推測できそうですね。
Tik Tokで広告訴求しやすいゲームアプリのジャンル(基本編)
これら荒野行動がTikTokユーザーの間でウケている状況から
TikTokというメディア媒体において訴求ができそうなゲーム特性としては
「コミュニケーションツール的な遊びができるゲーム」
みたいなものがTikTokにおける広告訴求しやすい相性がよさそうなジャンルだと推測できそうです。
例えば、どうぶつの森、モンスターハンター、モンスト、白猫プロジェクト的な
協力マルチプレイを軸としたゲームとはTikTokと相性が良い可能性があります。
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とびだせ どうぶつの森 amiibo+ (amazon)
ただし単なるマルチプレイゲームではなく、マルチプレイをした先に、ユーザー間によるコミュニケーションによる楽しさが広がるゲームの先にあるコミュニケーション体験が感じられるゲームである必要がありそうです。
一方で、ゲームをコミュニケーションツールとして見ていることから、ゲームを純粋なゲームとして見ている人は少ないと思われますので、ひとりでコツコツプレイするゲームそのものの楽しさを訴求するようなゲームとは相性が悪そうな感じですね。
Tik Tokで広告訴求しやすいゲームアプリのジャンル(応用編)
ところで2018年6月に実施したAppBankの調査によると、女子中高生たちの人気の部活編という項目では1位がダンス部、2位が軽音楽部、3位が吹奏楽部というように、TikTok自体が音楽とダンスをメインにしているSNSアプリということもあり、TikTokを使っているような人は、音楽やダンスとの相性も良さそうです。
これらを踏まえると
・音ゲー(リズムゲー)
・ダンスゲーム
といったゲームジャンルとも相性が良い可能性があります。
スマホアプリに限らず、PS4やニンテンドースイッチ、3DSなど国内で広く普及する家庭用ゲームにおいても、音ゲー、ダンスゲー、そしてFPS等のタイトルを使ったアプローチも宣伝効果が期待できる可能性はありそうです。
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とはいえ、可処分所得が低いゆえに、お金を出してまでPS4やニンテンドースイッチ、3DSのゲームを購入させるにはハードルが高いと思われます。そこで、彼といっしょに遊んだら楽しいゲーム、友だちと集まったら遊びたいゲームといった、お金をかけても叶えたいゴールを提示することで広告としての訴求力は高まるかもしれません。
つまり単純にリズムゲームとして訴求するのではなく、リズムゲームをみんなで
楽しんだ結果得られる体験みたいなものを広告に盛り込むと効果が期待できそうですね。
もちろん、基本プレイ無料のゲームなら可処分所得の低さは影響せず
深く考える必要はなさそうですのでプレイ無料のPC版FPSなどの訴求も有効かもしれません。
ただし、PCゲームの場合、スマホほど参加ハードルが低いわけではありませんので、荒野行動ではまだ手薄のコミュニケーションツールとしてのPC向けFPS訴求として
アバター、デコレーション、コミュニケーション的なキャラクターのモーション訴求などを動画と音楽をセットで伝えるのが良さそうな気はします。
まとめ
というわけで、今回、最近話題になっているTikTokを使ったゲームプロモーションの可能性について考えてみました。
下記でも荒野行動を始めとしたバトロワ系の分析をしていますので、ぜひ参考にしてみてください。最後までお付き合い頂きありがとうございました。